便秘に悩まされている方は、食生活を改善させたり、サプリメントを摂取することの他にも、色々なアプローチをしてあげたほうがいいです。しつこい便秘ほどあらゆるアプローチをしてあげる、とその分、落ち着きも取り戻しやすくなるはずです。ここでぜひご紹介したいのが「腸マッサージ」です。その名のとおり、腸をマッサージするというものなのですが、実はこれがけっこう効果的なのです。便秘に悩まされているということは、腸の動きが悪くなっている証拠なので、腸マッサージをして腸の動きを活発にさせることでお通じがきやすい環境をつくりあげることができます。やり方を簡単に解説しますので、今日からでも実践してみてください。
腸をマッサージするというと刺激を与えることが勘違いしやすいのですが、実はそうではないのです。腸は私たちが思っているよりも敏感なので、優しく接してあげることが大事になります。強く押してしまったりする方が実際に多いのですが、腸マッサージの目的は腸の硬さをほぐし、柔らかくしていくことなので、強く押したり、ぎゅっとつまんだり、ゴリゴリしたりしないことが大事です。基本的の人差し指・中指・薬指の3本の指の腹を使って、優しくさするような形でマッサージをしていくことになります。
では、実際に腸をマッサージしていきましょう。まず、体勢ですが、仰向けになったまま行います。腸の位置が下がりぎみになっている方が多いので、指の腹を膀胱あたりにあてて、そこからへその上あたりまでさすっていきましょう。このとき、クッションや枕などを腰の下に入れて腰を高くすることで、腸があがりやすくなります。何度かこれを繰り返します。
次に小腸の凝りをほぐしていきます。自分からみてへその5cmほど左側あたりを始点として、時計回りに半円を描くように指の腹を使ってさすっていきましょう。この動きも何度か繰り返します。
次は大腸をマッサージしていきます。大腸は構造上、小腸の取り囲むように配置されていますので、大きく円を描くようにマッサージしていくのがポイントになります。始点を右の腰骨あたりとし、終点を左の腰骨に定めて、時計回りに大きく半円を描くようにマッサージしていきます。大腸のマッサージはガスを排出させるのに効果的なので、おならがクサい方に特におすすめのマッサージです。この動きも何度か繰り返します。
そして、最後にS状結腸をマッサージします。S状結腸は便が最後に通る場所なので、ここのマッサージを抜かしてしまうと、今までのマッサージの意味がなくなってしまいます。S状結腸はその名のとおり、S状になってしますので、写真のようにS字を描くようにさすっていきます。ここまでは腸を持ち上げるという動きが多かったのですが、S状結腸のマッサージは下に下ろすイメージでマッサージしていきます。S状結腸も何度かさすってあげましょう。
1回あたり最低でも2〜3分かけてマッサージしてあげるといいでしょう。冒頭でも注意しましたが、力を強くかけすぎないようにしてください。お時間のあるときは5分ぐらいかけてより入念にマッサージしてあげるといいです。お金をかけずにできる解消法なので、根気よく毎日行うようにしてください。
「いつ行なうのが効果的ですか?」という質問も実はけっこう多いです。タイミングに気を遣うのはとてもいいことです。腸マッサージは、食後2時間がいいと言われています。これは、食後すぐだと消化・吸収などの活動のために、腸などの消化系器官の血液が集まり、このタイミングで行うと腸内バランスが崩れやすくなってしまうからです。逆に空腹時もオエッと吐き気をもよおすことがあるので、食事を摂ってお腹の調子も落ち着きはじめる食後2時間がベストタイミングということになります。
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